慮る
一昨日、バスに乗ったときの出来事。
わたしは右手が病気なので荷物を持ったり、
つり革を持ったり、
ねじり棒?につかまることができません。
一昨日は、明らかにバスで向かうのが便利な場所だったので
電車ではなくバスに乗りました。
車中の座席はあいにく埋まっていました。
持っていたA4サイズの横長の紙袋を
左腕にぶら下げて、左手でつり革につかまりました。
運転手さんの運転はゆっくりで
少しアップダウンはあるものの
なだらかな道が続き安心していました。
次のバス停に停車した際、
左手にぶら下げていた紙袋がやや揺れました。
座っていた男性がわたしのバックを払いのけながら
その男性は声を荒げて
「なんで、袋をぶら下げてるんだよ、こっちで持つことないだろ」
と言いました。
停車した際、座っていた50代半ばくらいの男性の頭をかすめてしまったようでした。
わたしは、
「すみません、右手が不自由なもので・・・」
男性は、
「だからって、当てることはないだろ」
わたしは、
「すみません、右手で荷物が持てないので・・・」
沈黙・・・
車内は少し緊張した空気のようでした。
その男性は、次の停留所に止まったら下りていきました。
多分、下りる予定ではなかったように思いました。
下りて小走りしていく後ろ姿をみたら・・・
片手にはファイルBOXのようなもの、医療用の白いズボンを履いていました。
下りた停留所は、
広尾の日赤医療センターの2コ手前。
わたしは、ほんとに申し訳ないと思いながら事情を説明しました。
それは席を譲ってほしいとかそういうことではなく、
右手に包帯カバーをしている、それに気づいてほしかった。
左手でつり革を持ってそのまま目的地まで行きました。
少しだけ哀しかった。
バックが当たってしまったのは申し訳ありませんでした。
ちょっとだけ
ちょっとだけ
虚しかった。
人は支え合って生きていくものだと思う。
困った人がいたら手を差し伸べてあげたい
わたしがそうしてもらってきたように。
哀しかったけれど、
自分の行いを顧みるよい機会だった。
今日、ランチに立ち寄った人気店のスタッフさんは
長蛇の列を前に、「よろしければお荷物をお預かりします」
とお声掛けしてくださった。
やっぱり「相手(人)を慮る」ことを忘れてはならない。
わたしがそうしてもらうように・・・。
0コメント